理論過去問
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第三種電気主任技術者_平成23年度理論_問11

だなお

電界効果トランジスタ(MOSFET)に関する問題

問題文(要約)

MOSFET (p形基板、ソース・ドレインはn形) において、ゲート電極に所定以上の正の電圧を加えたとき、p形基板表面近くの正孔が除去され、電子のチャネルが形成される。これによりソースSとドレインDが導通し、ゲート電圧 \( V_{GS} \) を上昇させるとドレイン電流 \( I_D \) が増加していく。本FETは「○チャネルMOSFET」と呼ばれるが、何チャネルかを含めた組合せの問題。

重要度:必ず理解

MOSFETの基礎原理を理解するうえで、チャネル形成のしくみやキャリア(正孔・電子)のふるまいは非常に重要です。試験でも頻出論点なので確実に押さえましょう。

出題意図とポイント

  • p形基板でソース・ドレインがn形領域の場合、ゲートに正電圧を加えると表面近くの正孔が押し出されて、反転層(nチャネル)が生まれることを理解しているかどうか。
  • ドレイン電流 \( I_D \) の変化(増加・減少)とチャネルの種類(nチャネル・pチャネル)の区別ができるかを問う問題です。

正答番号:1


解法の手順

STEP1. 基本の公式等を確認

MOSFETの動作原理(nチャネルMOSFETの場合)

  1. p形基板に形成されたn+ソース・n+ドレイン領域
  2. ゲートに十分大きい正電圧 \( V_{GS} \) を印加
  3. p基板表面の正孔が反発・除去 → 負のキャリアである電子が集まり、n型チャネルが形成

STEP2. 数値を代入して計算

本問題に数値計算はありませんが、キャリアの種類とチャネルの有無を確認すれば、組合せが整理できます。

  • (7):p形基板表面から除去されるキャリアは「正孔(ホール)」。
  • (4):代わりに形成されるチャネルは「電子」。
  • (5):ゲート電圧を高くするとチャネルがより厚くなり、ドレイン電流 \( I_D \) は「増加」。
  • (α):できあがったチャネルはn型かp型か → 「nチャネルMOSFET」。

STEP3. 答えを導く

以上を踏まえると、選択肢の組合せとして
(7)が正孔, (4)が電子, (5)が増加, (α)がn
に該当するのは「(1)」です。

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