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BLOG / AIの任せ方

AIで初動は速くなった。任せ方はプロジェクトで変わる

リサーチや企画出しの初動は速くなりました。一方で、意図に合う表現や途中の修正には難しさもあります。プロジェクトの目的に合わせて、AIに任せる範囲を考えます。

AIで、取りかかるまでが大きく変わりました

AIを使って助かっているのは、リサーチや文書作成、企画出しといった作業です。調べるところから提案を出すところまで任せられると、初動までの時間が大きく短くなりました。

ここでいう初動は、調べたことや案が出てきて、次に何をするか考えられるようになるまでのことです。最終的な成果物が、すべて思いどおりに完成するという話ではありません。

むしろ、手を動かし始めるまでの速さと、欲しいものに仕上がるかどうかは、分けて考えた方がよさそうです。

大切なのは、まず動けること。ただし、いつも同じではありません

AIに何を求めるかと聞かれたら、私がまず挙げたいのは「動けること」です。リサーチや案出しが先に進むことには、大きな価値を感じています。

ただし、どのプロジェクトでも初動の速さが一番、というわけではありません。何を優先するかは、取り組んでいる内容によって変わります。

案を広げることを優先するのか、思い描いた表現に近づけることを優先するのか、正確さを優先するのか。そうした違いを踏まえて、任せる範囲を考えたいです。

ここで挙げた優先事項は、考えるための例です。特定のプロジェクトの順位を決めたものではありません。また、「まず動くこと」と、公開前の確認を省くことは別です。

「良いものを作って」が、難しい

一方で、定性的なものは、まだ思ったとおりの出力を得るのが難しいと感じています。

たとえば、画像、動画、音楽。「良いものを作って」と伝えるだけでは、こちらの求めるものにはなかなか届きません。そもそも自分の中で、何を「良い」とするかが明確になっていないと、指示にするのも難しいからです。

文書でも、同じような難しさがあります。意図から離れた内容になったり、提案の方向が進んだ後で別の要素を取り入れようとすると、うまくかみ合わなかったりすることがあります。

これは、私が使う中で感じていることです。すべてのAIができないという断定でも、どの条件で起きるかを検証した結果でもありません。

ただ、「作る手間を減らすこと」と「欲しいものをはっきりさせること」は、別なのだと感じます。

最初からイメージがないと、使えないのでしょうか

ここからは、これまでの話を踏まえた使い方の案です。

最初から完成形を細部まで決めておく必要はないと思います。AIに候補を出してもらい、それを見て「これは違う」「この部分は近い」と考える使い方もあります。

その場合は、AIに完成品だけを求めるのではなく、自分の好みや意図を見つけるための比較材料を出してもらう、と捉え直せそうです。

たとえば、記事なら次のように違いを作ってもらいます。

  • 初めて読む人向けに、具体例から入る案
  • 結論を先に示し、判断基準を並べる案
  • 疑問を投げかけ、一緒に考える案

見比べて選ぶことが、次の指示の材料になります。これで必ず思いどおりになるわけではありませんが、漠然と「良くして」と伝える以外の進め方として考えられます。

「何を作るか」と「どこまで任せるか」を分けてみる

作業を任せるときには、そのプロジェクトで優先することを確認したうえで、次のように役割を分ける方法が考えられます。

表が画面に収まらない場合は、横にスクロールして読めます。

任せ方を考えるための分担例
場面AIに任せることの例自分が確かめることの例
まだ考えがまとまっていない情報や選択肢、違う方向の案を出す何が近いか、何が違うか
作りたい方向が見えてきた条件に沿って構成や下書きを作る意図と合っているか、根拠は正しいか
途中で別の要素を加えたい残す点・変える点を整理し、修正案を出す元の目的を失っていないか、何を優先するか
公開に進みたい確認済み原稿の整形などを行う内容・表現・公開範囲が適切か

これは「実際にこの分担でうまくいった」という表ではなく、任せ方を考えるためのたたき台です。

特に、途中で方向を変えるときは、すぐに書き直してもらう前に、次の三つをそろえるとよさそうです。

  1. 今までの案で、残したいこと
  2. 今回、新しく加えたいこと
  3. 両立しないときに、優先したいこと

AIにこの整理を手伝ってもらうこともできます。整理された内容を見て、自分の意図と合っているか確かめてから、次の作業へ進みます。

Anthropicの開発者向け記事でも、処理を段階に分け、途中でチェックを入れる設計が紹介されています。ここでは、その考え方を制作の進め方へ応用しています。上の表や三つの問い自体が、同社の検証済み手順という意味ではありません。

Building effective agents(Anthropic)

意図に合うかと、事実が正しいかは別です

ここまでの「自分が欲しいものか」という確認に加えて、読者に届ける前には、内容の正しさも確かめる必要があります。

読みやすく、イメージに合う文章でも、数字や条件に誤りがないとは限りません。出典がある場合は、実際の参照先にその説明があるかを確認します。

Googleの生成AIコンテンツに関する案内も、不正確な情報が含まれ得ることを挙げ、公開前の事実確認とレビューを求めています。これはWebコンテンツ向けの案内であり、今回の個人的な使用感や、作業時間の短縮を裏付ける資料ではありません。

Google Search Central:生成AIコンテンツに関する案内

まず動くために使い、目的に合わせて任せ方を変える

リサーチや企画のたたき台が早く出てくると、考え始めるまでの負担は小さくなります。一方で、どの案を選ぶか、何を「良い」とするか、途中で何を変えるかという問題は残ります。

私にとって、まず動けるようになることは大切です。ただ、AIの使い方を一つに決めて、すべてのプロジェクトに当てはめたいわけではありません。

そのプロジェクトでは何を優先するか。それに合わせて、AIに出してもらうものと、自分で確かめることを変えていく。

AIの力で最初の一歩を軽くする。そこからの任せ方は、目的に合わせて考える。

今の経験からは、そんな付き合い方が考えられそうです。

この記事は、公開日時点での個人的な使用感と、そこから考えた使い方の案をまとめたものです。特定のAIの性能や、作業時間の削減効果を検証した結果ではありません。

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