理論過去問
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第三種電気主任技術者_平成22年度理論_問04

だなお

平行導体同士に作用する力に関する問題

問題文(要約)

直線導体AおよびBがともに \( +y \) 方向に同じ電流 \( I \) を流している。導体AとBは平行に並べられた状態で、それぞれに働く力の向きがどうなるかを問う問題。

重要度:必ず理解

平行導体間に働く力は電磁気学の基本事項であり、「同方向に流れる電流同士は引き合う」という性質を理解しておくことが重要です。

出題意図とポイント

  • 平行導体に同方向・同じ大きさの電流が流れるときの相互作用を問う典型問題です。
  • 「右手則」や「ローレンツ力」の向きを正しく判定できるかを確認しています。
  • 導体Aと導体Bは同じ方向の電流なので、それぞれ内側に向かって引き合う力が働きます。

正答番号:2


解法の手順

STEP1. 基本の公式等を確認

平行導体に電流 \( I_1 \) と \( I_2 \) が流れるとき、長さ \( l \) あたりに働く力の大きさは、
\[ F = \frac{\mu_0 I_1 I_2}{2 \pi r} \]
で与えられ、同方向の電流なら互いに引き合う、逆方向なら反発し合います。
方向判定には「右手則」や「フレミングの左手の法則」(またはローレンツ力の式 \( \vec{F} = I \vec{l} \times \vec{B} \) )を使います。

STEP2. 数値を代入して計算

今回の問題は大きさの比較が主旨ではなく、「同方向の電流 \(\Rightarrow\) 引き合う」という性質を使えばOKです。

  • 導体Aは導体Bの磁界の中でローレンツ力を受け、B側へ向かって引き寄せられる
  • 導体Bは導体Aの磁界の中で同様にA側へ向かって引き寄せられる

もし \( x \)-座標において「Aが左(小さい \( x \) 側)・Bが右(大きい \( x \) 側)」とすれば、Aには \( +x \) 方向、Bには \( -x \) 方向の力が働きます。

STEP3. 答えを導く

以上より、

  • 導体Aの力の向き:\( +x \) 方向
  • 導体Bの力の向き:\( -x \) 方向
    この組み合わせは選択肢(2)となります。

まとめ

今回の学習ポイントのまとめ

  • 平行導体に同じ方向の電流が流れると、互いに引き合う力が働く(同方向電流は引力)。
  • 「右手則」や「フレミングの左手の法則」を用いて力の向きを判定する。
  • 電験三種の電磁気学分野の頻出論点の一つで、確実に押さえておきましょう。

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