だなお
電磁気の基本単位に関する問題
問題文(要約)
電気および磁気に関する各量と、それに対応する単位記号の組み合わせが提示されており、その中で誤っているものを1つ選ぶ問題です。
- 導電率 \( S/m \)
- 電力量 \( W \cdot s \)
- インダクタンス \( Wb / V \)
- 磁束密度 \( T \)
- 誘電率 \( F/m \)
重要度:必ず理解
SI単位系の基本を問う問題であり、電験三種の電磁気分野では頻出事項です。必ず押さえておきたいポイントです。
出題意図とポイント
- 代表的な電気量・磁気量の次元や単位の正誤を問うことで、受験者の基礎理解を確認する意図があります。
- 電力量や電力の単位、インダクタンスの単位(H=ヘンリー)、磁束密度(テスラ)、誘電率(ファラド毎メートル)などを正しく区別できるかが鍵です。
- インダクタンスは \( 1 \,\text{H} = 1 \, \dfrac{\text{Wb}}{\text{A}} \) となるのが正しい形です。
### 正答番号:3
解法の手順
STEP1. 基本の公式等を確認
- 導電率は \( \text{S/m} \) (シーメンス毎メートル)で正しい。
- 電力量はエネルギーに相当し、\( \text{W} \cdot \text{s} \) はジュール(J)と同じ次元で正しい。
- インダクタンス\( L \)の正しい単位はヘンリー(H)であり、\( 1 \,\text{H} = 1 \,\dfrac{\text{Wb}}{\text{A}} \)です。
- 磁束密度はテスラ(T)が正しい。
- 誘電率は \( \text{F/m} \) (ファラド毎メートル)が正しい。
STEP2. 数値を代入して計算
- 「インダクタンス \( = Wb / V \)」とあるが、\( 1 \,\text{Wb} = 1 \,\text{V} \cdot \text{s} \)なので、\( \text{Wb} / \text{V} = \text{s} \)(ただの時間次元)であり、ヘンリーの次元とは合わない。
STEP3. 答えを導く
- よって、誤っているのは「(3) インダクタンス \( Wb/V \)」である。
まとめ
今回の学習ポイントのまとめ
- SI単位系では、電気・磁気に関連する量を正しく区別することが基本中の基本です。
- インダクタンスはヘンリー(H)で表し、\( \text{Wb/A} \)や\( \text{V}\cdot \text{s/A} \)と等価です。
- 正しい単位を覚えるだけでなく、各量の次元(公式)から導けるようにしておくと、試験で「うろ覚え」を防げます。
- 今回の問題は比較的基礎的ですが、SI単位系の理解は電力計算や電子回路など幅広い分野で役立ちます。しっかり押さえておきましょう。